アナリティクスのコンバージョンタグ設定方法とは?
デジタルマーケティングの世界は日々進化しています。
新しいツールや技術が次々と登場し、企業やブランドは常に最適な戦略を模索しています。
その中で、特に重要なのが「コンバージョン」の最適化です。
Webサイトやアプリを訪れるユーザーを、実際の顧客やリードに変えるための方法とは? その答えの一つが、Analytics(アナリティクス)のコンバージョンタグです。
インターネット上の広告やサイトでは、そのサイトを運営する目的があるかと思います。
例えば自社製品の購入を勧めたい場合に商品の情報や特徴を掲載し、購入してもらうことが目的です。
その他にも、資料閲覧や会員数増加とサイトやページごとの目的は様々です。
サイトを運営していく上で、どれだけのユーザーが求めているアクションを起こしてくれたかを確認するためにコンバージョンタグは設置しておく必要があります。
この記事では、コンバージョンタグの設置方法や活用のポイントを詳しく解説します。
目次
コンバージョンとは何か?
コンバージョンタグの設置方法を紹介する前に、そもそもコンバージョンとは何なのか完璧には理解できていない方も多いのではないでしょうか。
そもそもコンバージョンとは、英語でConversion、直訳すると「変換・転換」という意味を持ちます。
「転換だといまいちピンとこない」と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、Webマーケティングの分野では、「目標、もしくは目標となるアクションが達成されたこと」を指します。
つまり、Webサイトの具体的な目標を示しており、サイトを運営していくにあたって非常に重要な役目を担っているのです。
そして、コンバージョンでは、目標や目標となるアクションが達成されるとカウントされる仕組みになっていますが、カウントのパターンにはいくつかの種類があります。
1つ目は、ユニークコンバージョンです。
ユニークコンバージョンとは、広告の1クリックに対して、何度コンバージョンが発生しても「1」としてカウントされるパターンです。
2つ目は、総合コンバージョンです。
こちらは、ユニークコンバージョンとは違い、広告の1クリックに対して、コンバージョンが発生した回数分、カウントされるパターンです。
3つ目は、クリックスルーコンバージョンです。
こちらは、広告をクリックしたユーザーが、遷移先のWebサイトでそのままコンバージョンした回数をカウントするパターンです。
4つ目は、ビュースルーコンバージョンです。
こちらは、広告は見たけれど、そのままWebサイトに遷移しなかったユーザーが、その後SNSや自然検索などでWebサイトにアクセスして、コンバージョンした回数をカウントするパターンです。
以上がコンバージョンのカウントパターンです。
Web広告の分野に限らず使用されるカウントパターンなので、広告の他にも活用してみると良いでしょう。
そして、Web広告がどれくらいコンバージョンにつながったのかを計測するのが次章で紹介するコンバージョンタグになります。
「Analytics(アナリティクス)」のコンバージョンタグ
目標(到達)URL
特定のページ、つまり購入完了ページなどを開いた時に「1」としてカウントされます。
時間
例えば10分で読み切れるサイトなら10分を「1」としてカウントするよう設定します。
ページビュー数
そのページ数に到達した段階で「1」とカウントします。
イベント
別途イベントラッキング用のカスタマイズが必要となってきます。
設置方法
①上記4種類の中から目標を決める
②アナリティクスの設定→目標→新しい目標で作成する
③目標設定からテンプレート/カスタムを選択→目標タイプを選ぶ
④目標の説明で目標の名前を入力→タイプを選択する
⑤目標の詳細の到達ページのURLを設定→値の入力(1コンバージョンに対する金額を入力※任意)
⑥目標到達プロセスの設定→ユーザーの動きを調べるページの設定(※任意)
⑦目標を作成で完了
コンバージョンタグの設置で注意するべきことは、到達ページがそもそもAnalytics(アナリティクス)で計測されているかどうか調べておくことです。設定自体は簡単に行えますが、何を目標とするかがポイントです。
確認方法
①ホーム画面→行動→サイトコンテンツ→LP
②スクロール→LP別のコンバージョン率が表示
コンバージョンタグの重要性
コンバージョンタグの設置は、Webマーケティングの成功を測るための基本的なステップです。
これにより、広告やマーケティング活動のROI(投資対効果)を正確に計測できます。
具体的には、以下のような利点があります。
1. 効果的な広告の特定
どの広告が最もコンバージョンに貢献しているのかが明確にわかります。
これにより、広告予算の最適化や効果的な広告の選定が可能となります。
2.ユーザー行動の理解
ユーザーがサイト内でどのような行動を取っているのかを詳細に追跡できます。
ユーザーの興味やニーズを正確に把握することで、サイトのコンテンツやデザインを最適化しましょう。
3.改善点の特定
コンバージョンに至らないユーザーの行動を分析し、サイトの改善点を特定できます。
ユーザーがどの段階で離れているのかわかるため、サイトのユーザビリティやコンテンツの質を効率よく向上させられます。
さらに、コンバージョンタグを活用することで、マーケティング活動の効果を定量的に評価することも可能です。
これにより、マーケティング戦略の見直しや改善が容易となるでしょう。
サイトを運営していく上で、コンバージョン数の確認は大事なことになります。
インターネットの世界では、日々新しい情報が更新され変動が激しいです。その中でユーザーたちは日々、新しいものや興味のあるものを求めてサービスを利用・商品の購入をしていきます。
閲覧数が伸びているのに、コンバージョンが伸びないと悩んでいる企業やサイト運営者は多いです。サイト内やページ内の何がいけないのかを考え直したいとき、コンバージョン率の把握は、改善策に繋がりやすくなります。
ファーストビューでの離脱が多い場合は、メインビジュアルやキャッチコピーに改善しなければいけないポイントがある可能性が高いです。
さらにページの途中離脱はページ数やテキストの読みづらさや見辛さなどが原因のことが多いです。
ユーザーが何を求めてこのページ・サイトを開いたのか、そしてどうして購入や利用にまで至らなかったのかを考える必要があります。
より目標を達成できるサイトにしていくためにも、コンバージョンタグは必須なのです。
コンバージョンが計測されない際のチェックポイントをご紹介!
コンバージョンの設定をしたけれど数値が反映されていなかったり、実際の数値とアナリティクスの数値にズレがあったりするなど、不具合が生じることもあります。
そこで、コンバージョンが正しく計測できないときにチェックするべきポイントについて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1つ目は、タグが正しく設定されているかどうかです。
サイトにアナリティクスが正しく設定できているかをチェックしましょう。
タグの動作確認をする際は、GoogleChromeの「Google Tag Assistant」を使うことをおすすめします。
公式ページよりインストールしたら、タグを確認したいサイト上でアイコンをクリックして作動させましょう。
タグの色別に結果が異なり、緑色の場合は正常で問題ありません。
青色、黄色、赤色の順に問題の具合が大きく、赤色の場合はすぐに修正しましょう。
2つ目は、CV設定が正しいかどうかです。
そもそものコンバージョン設定が間違っている可能性もあります。
そのため、到達ページURLやイベントのカテゴリなどのチェックを改めて行うと良いでしょう。
3つ目は、除外フィルタがかかっているのかです。
特定のIPやデバイスからのアクセスを除外するといったように、ビューに除外フィルタがかかっている場合は、コンバージョンの計測ができません。
そのため、フィルタを外しておくようにしましょう。
4つ目は、コンバージョンの定義についてです。
コンバージョンの定義が異なる場合は、数値にズレが発生することがあります。
例えば、Google広告とアナリティクスでは、計測方法に違いがあります。
コンバージョンタグの最適化のヒント
しかし、コンバージョンタグを設置しただけでは、最大の効果を得ることはできません。
この項では、コンバージョンタグを最適化するためのヒントを紹介します。
1.A/Bテストの実施
異なるデザインやコンテンツのページを用意し、どちらがより高いコンバージョン率を持つのかをテストします。
これにより、最も効果的なデザインやコンテンツを特定して適用できます。
2.ユーザーフィードバックの収集
3.ターゲティングの見直し
さらに、コンバージョンタグのデータを活用して、サイトのユーザビリティやデザインの改善を行うことができます。これにより、サイトの全体的な品質を向上させることができます。
コンバージョンタグの未来はどうなる?
このような変化の中で、コンバージョンタグの役割も進化していくでしょう。
例えば、ユーザーのプライバシーを尊重しつつ、効果的な広告配信を実現する新しい技術や手法が求められます。
また、AIや機械学習の技術の進化により、より精緻なターゲティングやパーソナライゼーションが可能となるでしょう。
これにより、ユーザーに合わせた最適な広告やコンテンツの提供が可能となります。
まとめ
本記事では、よく使用されるAnalytics(アナリティクス)のコンバージョンタグの設置方法と確認方法、また最適化のヒント、そして未来の展望について解説しました。
基本的に目標の設定はどんなページ制作にも必要なことです。
特に、コンバージョンタグは、Webマーケティングの成功を測るための基本的なツールであり、その設置や活用はどんなページ制作にも欠かせない要素です。
ユーザーのニーズや求めるものに応じて、サイトやページの設計や内容は変わってきますが、ターゲットに沿ったサイト制作と、明確な目標設定によって、伝えたいメッセージや内容が鮮明になります。
サイトやページを改善しようと考えた際は一度、コンバージョンの計測を行ってみてください。
コンバージョンの計測を行うことで、サイトの現状や問題点を明確にし、改善の方向性を見つけることができます。
サイトやページの最適化や改善を考える際には、コンバージョンタグの活用をぜひとも検討してみてください。