LPO(ランディングページ最適化)とは?SEO・EFOとの違いなども解説
LPO(ランディングページ最適化)とは、LPを訪れた人が離脱せずに申し込みや購入まで進めるよう、LPの内容やデザインを改善してコンバージョン率を高める取り組みのことです。検索結果からの集客を増やすSEOや、入力フォームを使いやすくするEFOとは、改善する対象が異なります。
この記事は、LPを公開して運用しているものの成果が伸びず、改善を検討しているWeb担当者の方に向けて、LPOの基本と進め方を整理したものです。
この記事では、以下のような内容について解説をします。
- LPOとSEO・EFOの違い
- LPOを進める手順と、改善する主な箇所
- LPOの効果が出ない原因
- 部分的な改善で足りない場合の判断の目安
目次
LPO(ランディングページ最適化)とは何か
LPOとは、Landing Page Optimizationの略で、「ランディングページ最適化」と訳されます。
LPを訪れた人がページの途中で離脱せず、購入や申し込みなどの目的の行動まで進めるように、LPの内容やデザインを改善していく取り組みです。
LPOの意味と目的
LP(ランディングページ)とは、商品の購入、資料請求、問い合わせなど、読み手に1つの行動をしてもらうことを目的に作られた縦長のページのことです。主に、リスティング広告やSNS広告などをクリックした人の受け皿として使われます。なお、アクセス解析では、訪問者が最初に開いたページ全般をランディングページと呼ぶこともありますが、LPOで改善の対象にするのは前者のLPです。
LPOの目的は、コンバージョン率を高めることです。コンバージョン率とは、LPを訪れた人のうち、購入や申し込みなどの成果に至った人の割合のことです。集客の数を増やさなくても、すでに訪れている人の中から成果に至る人を増やせる点が、LPOの特徴です。
LPOで改善の対象になるもの
LPOで見直す対象は、LPを構成する要素のほぼすべてです。代表的なものは次のとおりです。
- キャッチコピーや見出しなどのテキスト
- ファーストビューのビジュアル
- 情報を並べる順序(構成)
- CTAボタンの配置・色・文言
- 利用者の声や実績など、信頼につながる情報
- 入力フォームの項目数や入力のしやすさ
- パソコン・スマートフォンそれぞれでの見やすさ
- ページの読み込み速度
CTAとは、Call To Actionの略で、「購入する」「資料を請求する」など、読み手に行動を促すボタンやリンクのことです。それぞれの箇所をどう改善するかは、この記事の「LPOで改善する主な箇所はどこか」で解説します。
LPOの効果が出やすい状態・出にくい状態
LPOは、目的の行動が決まっていて、訪問者も集まっているのに、成果に至る人が少ないLPで効果を発揮しやすい取り組みです。反対に、次のような状態では、LPを改善しても成果につながりにくくなります。
| 効果が出やすい状態 | 効果が出にくい状態 |
|---|---|
| 購入・資料請求・問い合わせなど、目的の行動がはっきり決まっている | 目的の行動が決まっていない。会社案内のように情報を広く伝えるページは、そもそもLPという形が合わない |
| 広告などから、一定数の訪問者が集まっている | 訪問者が少なく、改善前後の差を比べられない |
| 訪問はあるのに、成果に至る人が少ない | 成果が少ない原因が、LPではなく集客側(広告の配信先やキーワードの設定)にある |
訪問者が少ない段階では、LPを改善しても、その差が数字に表れにくくなります。この場合は、広告の配信などで訪問者を増やすことを先に進めたほうが、成果につながりやすくなります。
LPOとSEO・EFOは何が違うのか
LPOとSEO・EFOは、改善する対象が異なります。SEOはLPに人を集める前の段階、LPOはLPを訪れた後の段階、EFOはLPOの中でも入力フォームに絞った改善です。
| 取り組み | 正式名称と訳 | 改善する対象 | 目的 |
|---|---|---|---|
| SEO | Search Engine Optimization(検索エンジン最適化) | 検索結果での表示順位 | 検索からの訪問者を増やす |
| LPO | Landing Page Optimization(ランディングページ最適化) | LP全体の内容とデザイン | 訪問者のうち成果に至る人の割合を高める |
| EFO | Entry Form Optimization(入力フォーム最適化) | 入力フォーム | 入力の途中でやめる人を減らす |
| CRO(参考) | Conversion Rate Optimization(コンバージョン率最適化) | サイト全体 | サイト全体で成果に至る人の割合を高める |
LPOとSEOの違い
SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とは、検索エンジンで自社のページが上位に表示されるように、ページの内容や構造を整える取り組みのことです。SEOが「訪問者の数」を増やすのに対して、LPOは「訪問者のうち成果に至る人の割合」を高めます。
お店に例えると、SEOは店の前を通る人を増やして来店を促すこと、LPOは来店した人が商品を買いやすいように売り場を整えることにあたります。どちらか一方だけでは、成果は伸びにくくなります。訪問者が多くても成果に至る割合が低ければ機会を逃しますし、割合が高くても訪問者が少なければ成果の数は増えません。
LPOとEFOの関係
EFO(Entry Form Optimization:入力フォーム最適化)とは、申し込みや問い合わせの入力フォームを、最後まで入力しやすくする取り組みのことです。入力項目を減らす、入力例を添える、エラーをその場で知らせるなどの方法があります。
LPを読んで申し込もうと決めた人でも、入力フォームが使いにくいと途中でやめてしまいます。フォームはLPの一部であり、成果に直結する最後の関門です。そのため、LPOを進めるときは、LP本体とあわせて入力フォームも見直す対象に含めます。
LPOだけでは成果が決まらない理由
LPの成果は、LP単体では決まりません。LPに来る前に見た広告との組み合わせや、成果に至った後の取引の続き方にも左右されます。LPOとあわせて、次の点も確認しておくと、課題の所在を切り分けやすくなります。
- 広告とLPの一致:広告で伝えた内容や雰囲気が、LPでもそのまま続いているか
- 広告の表示回数:そもそも広告が十分に表示されているか
- 広告のクリック率:広告の文言が、狙った人に届いているか
- LTV(Life Time Value:顧客生涯価値):一度成果に至った人が、その後も継続して購入や利用をしているか
中でも成果への影響が大きいのが、広告とLPの不一致です。たとえば、以下のようなパターンがあります。
- 広告で「初回無料」を打ち出しているのに、LPのファーストビューが商品の機能説明から始まっている。
- 広告は親しみやすいトーンなのに、LPは堅い印象で作られている。
こうした訴求の方向性や雰囲気(トーン)のずれがあると、訪問者は「思っていたページと違う」と感じてすぐに離脱します。
LPの完成度が高くても、広告との間にずれがあれば成果は伸びません。広告とLPは別々に作るのではなく、一続きの体験として設計することが大切です。不一致の具体的なパターンは、この記事の「LPOの効果が出ないのはなぜか」で解説します。
LTVとは、1人の顧客が取引を始めてから終えるまでに、企業にもたらす利益の合計のことです。広告の表示回数やクリック率は広告の運用側で、LTVは販売後の施策で改善する指標です。LPの成果が伸びないとき、原因がLPの外側にある場合もあるため、LPOだけで解決しようとせず、広告の運用担当者などと数値を共有しながら進めることが大切です。
LPOにはどのようなメリットがあるか
LPOの最大のメリットは、集客の数を変えずに、成果の数を増やせることです。広告費を増やして訪問者を集める方法とは違い、すでに訪れている人を成果につなげるため、追加の集客費用をかけずに効果を得られます。
広告費に対する成果が高まる
LPOでコンバージョン率が上がると、同じ広告費で得られる成果が増えます。たとえば、月に1,000人が訪れるLPで、コンバージョン率が1%から1.5%に上がった場合、成果は10件から15件に増えます。広告費が変わらなければ、成果1件あたりにかかる費用は3分の2になります。
成果1件あたりにかかった広告費は、CPA(Cost Per Acquisition:顧客獲得単価)と呼ばれます。CPAが下がれば、同じ予算でより多くの成果を得られるほか、広告の配信を広げる判断もしやすくなります。
離脱が減り、コンバージョン率が上がる
LPOでは、訪問者がどこで読むのをやめているかを確かめ、その原因を取り除いていきます。ファーストビューで何のページか分からない、知りたい情報が見つからない、申し込みボタンの場所が分かりにくいといった原因を1つずつ解消すると、途中で離脱する人が減ります。
離脱が減れば、LPを最後まで読んで判断する人が増えます。その結果として、購入や申し込みに至る人の割合、つまりコンバージョン率が上がります。
自社の強みの伝え方が磨かれる
LPOを繰り返すと、訪問者がどの言葉やどの情報に反応するのかが、データとして分かってきます。どの訴求を前に出すと読み進めてもらえるのか、どの実績を示すと申し込みにつながるのかが見えてくるため、自社の強みの伝え方が具体的になります。
訪問者の多くは、複数の会社を比べたうえで申し込み先を決めます。強みの伝え方が磨かれるほど、比較されたときに違いが伝わりやすくなります。また、LPOで得た知見は、次に作るLPや広告の文言にも生かせます。
LPOはどのような手順で進めるのか
LPOは、目的の設定、現状の把握、仮説の立案、改善、検証の5つの段階を繰り返して進めます。一度の改善で終わらせず、検証の結果を次の改善に生かし続けることで、LPの成果が少しずつ高まっていきます。
ステップ1:目的と目標(KPI)を決める
最初に、LPで訪問者にしてほしい行動と、改善の目標を決めます。購入なのか、資料請求なのか、問い合わせなのかによって、改善すべき箇所が変わるためです。目的が決まらないまま改善を始めると、手を加える箇所が定まらず、成果の良し悪しも判断できません。
目標は、数値で測れる形にします。このような数値の目標をKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)と呼びます。たとえば「コンバージョン率を現状の1.0%から1.3%に上げる」のように、現状の値と目標の値を決めておくと、改善の効果を判断しやすくなります。
あわせて、LPを見てほしい人物像(ペルソナ)と、商品の強みを改めて整理しておきます。誰に何を伝えるのかがはっきりしていれば、次の段階で問題点を見つけやすくなります。
ステップ2:データで現状を把握する
次に、LPの現状をデータで確認します。主に使うのは、アクセス解析ツールとヒートマップです。
- アクセス解析ツール(Googleアナリティクスなど):訪問者の数、流入元、滞在時間、コンバージョン率などを確認する
- ヒートマップ:LPのどこがよく読まれ、どこで離脱しているかを色の濃淡で確認する
ヒートマップとは、ページ上で訪問者がよく見た箇所やクリックした箇所を、色の濃淡で表示する分析ツールのことです。縦長の1ページで作られるLPは、アクセス解析だけではページ内のどこで離脱したのかが分かりにくいため、ヒートマップと組み合わせて使うのが一般的です。
ステップ3:問題点を特定し、仮説を立てる
データから問題点を見つけたら、なぜその問題が起きているのかについて仮説を立てます。仮説とは、「この箇所をこう変えれば、この数値が改善するはずだ」という予想のことです。データの状態と、考えられる原因の例は次のとおりです。
| データの状態 | 考えられる原因の例 |
|---|---|
| ファーストビューで離脱する人が多い | 広告の内容とLPの冒頭が合っていない。何のページかがすぐに伝わらない |
| 中盤まで読まれているが、成果に至らない | 訪問者が知りたい情報が不足している。申し込む決め手になる情報がない |
| 滞在時間は長いが、成果に至らない | 申し込みボタンの場所が分かりにくい。入力フォームで離脱している |
ステップ4:優先順位を決めて改善する
仮説が複数ある場合は、成果への影響が大きく、手を加えやすいものから着手します。多くの場合、訪問者の大半が目にするファーストビューや、申し込みに直結するボタンとフォームが優先されます。
改善には、大きく分けて2つの種類があります。
- 小さな改善:デザインや構成はそのままに、キャッチコピーやボタンの文言など、一部の要素だけを変える
- 大きな改善:構成の組み替えやデザインの刷新など、LP全体に手を加える
小さな改善は短期間で試せる一方、変化が小さく、大きな改善が必要な課題には対応できません。大きな改善は効果が期待できる一方、成果が一時的に下がるおそれもあります。そのため、大きな改善を行うときは、元のLPと並行して公開し、数値を比べながら切り替えるのが一般的です。デザインの修正には制作の工程と確認の時間がかかるため、スケジュールにも余裕を持たせておきます。
ステップ5:検証し、次の改善につなげる
改善したら、変更の前後で数値を比べ、仮説が正しかったかを確認します。効果があった変更は残し、効果がなかった変更は原因を振り返って、次の仮説に生かします。
計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)を繰り返すこの進め方は、PDCAサイクルと呼ばれます。LPOは一度で完成するものではなく、このサイクルを回し続けることで成果が積み上がっていきます。検証の具体的な方法は、この記事の「改善の効果はどのように検証するのか」で解説します。
改善の具体的な進め方や、分析に使えるツールについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
LPOで改善する主な箇所はどこか
LPOで優先して見直すのは、ファーストビュー、広告との訴求の一致、CTAボタン、入力フォームの4か所です。いずれも訪問者の離脱や申し込みに直結する箇所で、改善の効果が数字に表れやすい傾向があります。そのうえで、信頼につながる情報や構成の流れ、表示環境も確認していきます。
ファーストビュー
ファーストビューは、一般的にキャッチコピー、メインビジュアル、CTAボタンで構成されます。改善するときは、次の点を確認します。
- 何の商品・サービスのページかが、ひと目で伝わるか
- 訪問者にとってのメリットが示されているか
- ターゲットに合ったデザインのトーンになっているか
- 情報を詰め込みすぎていないか
ファーストビューはキャッチコピーとビジュアルの組み合わせで印象が決まるため、文言だけ、画像だけを変えても伝わり方が変わらないことがあります。その場合は、両方をセットで見直します。
広告とLPの訴求の一致
広告をクリックした人は、広告で見た内容の続きを期待してLPを開きます。そのため、広告で打ち出したメリットや特典、雰囲気が、LPのファーストビューでもそのまま続いているかを確認します。
複数の広告から同じLPに誘導している場合は、広告ごとに訴求が異なっていないかにも注意が必要です。訴求が大きく異なる広告が複数あるなら、広告ごとにファーストビューを出し分けることも検討します。
CTAボタンの配置・色・文言
CTAボタンは、訪問者が行動を決めたときに、すぐ押せる位置になければなりません。ファーストビューだけでなく、商品の説明を読み終えた箇所や、ページの最後など、申し込みを考えるタイミングに合わせて複数か所に配置します。
ボタンの色は、ページ全体の配色の中で目立つものを選びます。文言は「送信」「申し込む」だけでなく、「無料で資料を受け取る」のように、押した後に何が得られるのかが分かる表現にすると、行動のハードルが下がります。
入力フォーム
申し込みを決めた人が最後に通るのが入力フォームです。ここで離脱されると、それまでの改善がすべて成果につながりません。入力項目を必要最低限に絞る、入力例を示す、入力の誤りをその場で知らせる、といった改善で、途中でやめる人を減らせます。
権威付けと利用者の声
権威付けとは、受賞歴、導入企業数、専門家のコメントなど、商品の信頼性を客観的に示す情報を載せることです。あわせて、実際に商品を使った人の感想を載せると、これから購入を検討する人の不安を和らげられます。
ただし、根拠のない数値や、誇張した表現を使うと、かえって信頼を損ないます。景品表示法などの法令に抵触するおそれもあるため、掲載する数値には、調査の時期や条件などの根拠を添えます。
構成の流れと視線の導線
LPは、上から順に読み進めるうちに、読み手の気持ちが申し込みへと高まっていくように組み立てます。悩みへの共感から始まり、解決策としての商品、選ばれる理由、利用者の声、申し込みへと続く流れが代表的です。この流れの途中に、訪問者が知りたい情報が欠けていると、そこで離脱が起きます。
また、LPの中に他のページへのリンクが多いと、訪問者がLPの外に出てしまいます。LPのリンクは、申し込みに関わるものに絞ります。
デバイスごとの見やすさと読み込み速度
LPは、パソコンとスマートフォンの両方で見やすく表示される必要があります。スマートフォンでは、文字が小さすぎないか、ボタンが指で押しやすい大きさか、横にはみ出す要素がないかを確認します。
ページの読み込み速度も、デバイスを問わず離脱に影響します。表示に時間がかかると、内容を見る前に離脱されてしまいます。画像のファイルサイズを適切に圧縮する、不要なプログラムを減らすといった対策で、表示を速くできます。
改善の効果はどのように検証するのか
LPOの効果は、変更前と変更後のLPを同じ条件で公開し、成果の差を比べることで検証します。期間をずらして比べると、季節や広告の配信状況などの影響が混ざり、変更の効果だけを取り出せないためです。代表的な方法は、A/Bテストと多変量テストです。
A/Bテスト
A/Bテストとは、1か所だけを変えた2つのパターン(AとB)を用意し、訪問者をランダムに振り分けて、どちらの成果が高いかを比べる方法のことです。たとえば、キャッチコピーだけを変えたパターンを用意すれば、どちらのキャッチコピーが申し込みにつながりやすいかが分かります。
変える箇所を1つに絞るため、結果の原因がはっきりします。一方で、一度に確かめられるのは1つの要素だけです。複数の箇所を改善したい場合は、影響の大きい箇所から順にテストを重ねていきます。
多変量テスト
多変量テストとは、キャッチコピー、ビジュアル、ボタンの文言など、複数の要素についてそれぞれ複数の案を用意し、その組み合わせの中で最も成果の高いものを探す方法のことです。
要素同士の相性まで確かめられる一方、組み合わせの数が多くなるため、それぞれのパターンに十分な訪問者を集めるには、多くのアクセスが必要になります。訪問者が少ないLPでは結果が出るまでに時間がかかるため、まずはA/Bテストから始めるのが現実的です。
| 検証方法 | 比べるもの | 向いている場面 |
|---|---|---|
| A/Bテスト | 1か所だけ変えた2つのパターン | 訪問者が多くないLP、変更の効果をはっきり確かめたいとき |
| 多変量テスト | 複数の要素の組み合わせ | 訪問者が多いLP、要素同士の相性まで確かめたいとき |
行動ターゲティング(流入経路・エリア・属性による出し分け)
行動ターゲティングとは、訪問者の流入経路や過去の閲覧行動などに応じて、表示するLPの内容を変える方法のことです。すべての訪問者に同じLPを見せるのではなく、訪問者ごとに合った内容を見せることで、成果につながる割合を高めます。出し分けの主な切り口は次のとおりです。
- 流入経路別:検索広告から来た人には詳しい商品情報を、SNS広告から来た人にはビジュアルを重視した訴求を見せる
- エリア別:訪問者の地域に合わせて、近くの店舗や対応エリアの情報を見せる
- 属性別:年代や性別、初めての訪問か再訪問かなどに合わせて、訴求の内容を変える
出し分けた内容ごとの成果を比べることで、どの訪問者にどの訴求が響くのかも分かります。ただし、パターンが増えるほど、制作と管理の手間も増えます。また、閲覧履歴などのデータを使う場合は、個人情報の保護に関する法令や、ブラウザによるデータ利用の制限に沿って運用する必要があります。
検証期間と検証軸の注意点
検証の結果を正しく判断するには、次の2点に注意します。
- 検証期間:成果の件数が少ないうちに判断しない。数件の差は偶然でも生じるため、比べられるだけの件数が集まるまで検証を続ける
- 検証軸:一度に変える箇所を絞る。複数の箇所を同時に変えると、成果が変わっても、どの変更が効いたのかが分からなくなる
必要な検証期間は、LPの訪問者数やコンバージョン率によって変わります。訪問者が少ないLPほど、判断に必要な件数が集まるまでに時間がかかります。複数の改善を試したい場合は、テストの時期をずらすか、A/Bテストの仕組みを備えたツールを使って、条件を管理しながら進めます。
LPOの効果が出ないのはなぜか
LPを改善しても成果が変わらない場合、広告とLPの内容が食い違っていることが原因になっている場合が多くあります。LP単体をどれだけ整えても、広告を見て期待した内容とLPがずれていれば、訪問者は冒頭で離脱してしまいます。よくある食い違いは、次の4つです。
| 食い違いのパターン | 起きていること | 見直す箇所 |
|---|---|---|
| 広告に出ていた商品がLPで見つからない | 訪問者が探している商品にたどり着けない | 掲載する商品の絞り込み、ファーストビュー |
| 広告と異なるポイントを訴求している | 期待したメリットが見当たらず、不信感を持たれる | キャッチコピー、訴求の順序 |
| 広告とLPのイメージがずれている | 違うページに来たと感じられる | デザインのトーン、ビジュアル |
| 検索キーワードと掲載している商品がずれている | 探しているものと違う商品が表示される | 広告のキーワード設定、LPの出し分け |
広告に出ていた商品がLPで見つからない
広告で紹介していた商品が、LPのどこにあるのか分かりにくいと、訪問者は探すのをあきらめて離脱します。似た商品がいくつも並んでいて、どれが広告の商品か判断できない場合も同じです。1つのLPで伝える商品は絞り込み、広告で見せた商品をファーストビューで示すようにします。
広告と異なるポイントを訴求している
広告で強調していたメリットと、LPで打ち出しているメリットが異なると、訪問者は「広告と話が違う」と感じます。たとえば、広告では送料無料を前面に出しているのに、LPでは素材のこだわりばかりを説明している、といったケースです。広告で伝えたメリットを、LPの冒頭でもそのまま受け止めることが大切です。
広告とLPのイメージがずれている
内容が合っていても、雰囲気がずれていると違和感を持たれます。たとえば、広告では高級感のある落ち着いたデザインなのに、LPはにぎやかでカジュアルな印象になっている場合です。訪問者は、広告と同じ世界観が続いているかどうかで、目的のページにたどり着けたかを判断しています。広告とLPを別々の担当者や会社が作っている場合は、特に注意が必要です。
検索キーワードと掲載している商品がずれている
リスティング広告では、設定したキーワードと、LPに掲載している商品の範囲がずれていることがあります。たとえば、「アウトドア用品」という広いキーワードで広告を出しているのに、LPにはキャンプ用品しか載っていない場合、釣り用品を探していた人はすぐに離脱します。広告のキーワードを絞り込むか、キーワードごとにLPの内容を出し分けることで解消できます。
4つのいずれにも当てはまらない場合は、検証の件数が足りていない、一度に複数の箇所を変えて効果が判別できない、といった進め方の問題も考えられます。検証の進め方は、この記事の「改善の効果はどのように検証するのか」を参考にしてください。
部分的な改善で足りない場合はどう判断するか
改善の範囲は、課題がLPのどこまで広がっているかで判断します。課題が一部の要素にとどまるなら部分的な修正、情報が足りないならコンテンツの追加、デザイン全体が古くなっているなら作り直しが目安です。
| LPの状態 | 改善の範囲 | 主な作業 |
|---|---|---|
| 特定の箇所で離脱が多い | 部分的な修正 | キャッチコピー、ボタン、フォームなどの修正 |
| 訪問者が知りたい情報が足りない | コンテンツの追加 | 利用者の声、よくある質問、料金の説明などのパートを追加 |
| デザイン全体が古く、商品の現状や訴求と合っていない | 作り直し | 構成から見直し、新しいLPとして制作 |
コンテンツの追加で対応できるケース
LPの改善として、株式会社Ryuki Designに寄せられるご相談で多いのが、コンテンツの追加です。データを見ると中盤で離脱が多い、問い合わせのたびに同じ質問を受ける、といった状況は、訪問者が知りたい情報がLPに載っていないことを示しています。
追加するコンテンツの例は、次のとおりです。
- 利用者の声や導入事例
- よくある質問
- 料金やプランの説明
- 申し込みから利用開始までの流れ
- 他の商品やサービスとの違い
コンテンツを追加するときは、既存のパートとデザインのトーンをそろえ、どの位置に入れるかを構成の流れから判断します。パートごとに区切られた構造で作られているLPであれば、既存の部分を大きく崩さずに追加できます。
デザインを刷新するなら新規制作も選択肢になる
当社に寄せられるご相談でもう1つ多いのが、「数年前に作ったLPのデザインが古くなったので刷新したい」というものです。ただし、実際には、ご相談の結果として、既存のLPの修正ではなく新規制作として作り直すケースがほとんどです。
デザインを新しくしようとすると、見直す範囲がデザインだけにとどまらないことが多いためです。公開から数年がたつと、商品の特長や価格、競合の状況、訴求したい相手が変わっていることがあります。その場合、デザインを新しくするには、構成や訴求の内容から考え直す必要が出てきます。
作り直す場合でも、それまでのLPOで得たデータは無駄になりません。どの箇所で離脱が多かったか、どの訴求に反応があったかは、新しいLPの構成を考えるうえで重要な材料になります。制作会社に相談する際は、アクセス解析やヒートマップのデータもあわせて共有すると、改善の方向性を具体的に検討しやすくなります。
まとめ
LPO(ランディングページ最適化)は、LPを訪れた人が成果に至る割合を高める取り組みです。集客を担うSEOや広告とは役割が異なり、入力フォームを改善するEFOも、LPOの一部として取り組みます。
LPOを進めるときは、目的と目標を決め、データで現状を把握し、仮説を立てて改善し、その結果を検証する、という流れを繰り返します。改善する箇所は、ファーストビュー、広告との訴求の一致、CTAボタン、入力フォームから優先して見直すと、効果が数字に表れやすくなります。
改善しても成果が変わらないときは、広告とLPの内容や雰囲気が食い違っていないかを確認してください。部分的な修正で足りない場合は、コンテンツの追加や、構成から見直す作り直しも選択肢になります。
LP制作のご相談は株式会社Ryuki Designへ
この記事を運営する株式会社Ryuki Design(リューキデザイン)は、LP制作に特化したデザイン会社です。累計取引社数4,000社以上、累計5,000本以上(2025年は年間600本以上)のランディングページ制作を手掛けています。
新規のLP制作に加えて、既存のLPへのコンテンツの追加や、デザインが古くなったLPの作り直しについてもご相談いただけます。アクセス解析などで見えてきた課題をお聞かせいただければ、ディレクターが構成から整理し、成果を意識したLPデザインとしてご提案します。
ランディングページ制作の全工程を、完全内製体制で行っています。下請けや外注先は存在せず、ディレクター・デザイナー・コーダーが常に連携の取れる環境にあります。お客様にご用意いただくのは、商材情報とご要望・仕様の2つだけです。
LP制作のご相談はこちら:https://rdlp.jp/lp/high_quality
制作実績はこちら:https://rdlp.jp/portfolio
LPデザインの参考事例はこちら:https://rdlp.jp/lp-archive/
よくある質問
- LPOとSEOは、どちらを先に取り組むべきですか。
LPの訪問者の数によって変わります。訪問者が一定数集まっているのに成果が少ない場合は、LPOから取り組むと効果が出やすくなります。訪問者そのものが少ない場合は、LPを改善しても差が数字に表れにくいため、先にSEOや広告で集客を増やすことを優先します。
- LPOの効果が出るまでに、どのくらいの期間がかかりますか。
LPの訪問者数とコンバージョン率によって大きく変わるため、一概には言えません。改善の効果を判断するには、比べられるだけの成果の件数が集まる必要があり、訪問者が少ないLPほど時間がかかります。1回の改善で大きく変わることは少なく、改善と検証を何度か繰り返して成果を積み上げていくのが一般的です。
- LPOは社内で進められますか。
進められます。必要になるのは、アクセス解析やヒートマップでデータを読み取る力、そこから仮説を立てる力、そしてテキストやデザインを修正する作業です。データの分析と仮説づくりは社内で行い、デザインの修正やコンテンツの追加は制作会社に依頼する、という分担で進める企業もあります。
- LPOにツールは必要ですか。
始める段階では、必須ではありません。無料で使えるアクセス解析ツールと、ヒートマップがあれば、現状の把握と問題点の発見はできます。A/Bテストや、訪問者に合わせた内容の出し分けを行う段階になると、専用のツールを使ったほうが効率的に進められます。
- LPOとLP改善は、同じ意味ですか。
ほぼ同じ目的を指す言葉として使われています。LPOは、データをもとに改善と検証を繰り返す取り組み全体を指すことが多く、LP改善は、デザインの修正やコンテンツの追加など、個々の改善作業を含めて広く使われる傾向があります。











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