レスポンシブデザインブレイクポイントとは?設定方法と最適な値について解説

近年、Webサイトの利用において、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスの利用率が飛躍的に高まっています。
ユーザーは、場所を選ばずにさまざまなデバイスからWebサイトにアクセスし、情報を得たり、サービスを利用したりしています。
このような状況において、Webサイト制作者にとって重要な課題の一つに、あらゆるデバイスに対応できるWebサイトを構築することが挙げられます。
そこで登場したのが、レスポンシブWebデザインです。
レスポンシブWebデザインは、デバイスの画面サイズや向きに合わせたレイアウトや表示内容を自動的に調整することで、あらゆるデバイスで快適な閲覧体験を提供する技術です。
目次
レスポンシブWebデザインブレイクポイントとは?

レスポンシブWebデザインを実現する上で欠かせない要素の一つに、ブレイクポイントがあります。
ブレイクポイントとは、画面サイズに応じてデザインを切り替える幅のことです。
例えば、パソコン用のデザインを960px以下でタブレット用のデザインに切り替える場合、960pxがブレイクポイントになります。
デバイスの進化に伴い、さまざまな画面サイズが登場しています。
スマートフォンは小型化が進み、タブレットは大型化が進んでいます。
パソコンも、従来のデスクトップパソコンに加えて、ノートパソコンやモバイルパソコンなど、さまざまな形態のデバイスが登場しています。
これらのさまざまな画面サイズに対応するためには、適切なブレイクポイントを設定することが重要になります。
適切なブレイクポイントを設定することで、ユーザーはどのデバイスからでも快適にWebサイトを利用することができます。
なぜブレイクポイント設定が重要なのか?

適切なブレイクポイントを設定することは、ユーザー体験の向上だけでなく、SEO対策にも有効です。
なぜなら、Googleは「モバイルファーストインデックス」という、モバイルデバイスでの表示を優先的に評価する仕組みを導入しているからです。
モバイルファーストインデックスでは、モバイルデバイスでの表示が良好なWebサイトは、検索結果で上位表示されやすくなります。
そのため、モバイルデバイスでの表示を最適化することは、SEO対策において非常に重要です。
また、ブレイクポイントの設定は、単にデザインを最適化するだけでなく、Webサイトのアクセシビリティ向上にも貢献します。
適切なブレイクポイントを設定することで、視覚障碍者や肢体不自由者など、さまざまなユーザーがWebサイトを快適に利用できるようになります。
デバイス別の最適なブレイクポイント
デバイス別の最適なブレイクポイントは、デバイスの画面サイズやユーザーの利用状況などを考慮して決定する必要があります。
ここでは、一般的なデバイス別の最適なブレイクポイントについて解説します。
1:PC

PCは、一般的に画面サイズが大きく、ユーザーは複数のウィンドウを開いてWebサイトを閲覧することが多いです。
そのため、PC用のデザインは、タブレットやスマートフォン用のデザインよりも、多くの情報量を表示できるよう設計されることが多いです。
PC用のデザインをタブレットやスマートフォン用のデザインに切り替えるブレイクポイントは、一般的に960px~1280pxが推奨されます。
この範囲は、多くのPCで画面サイズが1366px~1920pxであることを考慮すると、適度な情報量を表示しつつ、デザインの崩れを防ぐことができます。
2:タブレット

タブレットは、PCとスマートフォンの中間に位置するデバイスです。
画面サイズはPCよりも小さく、スマートフォンよりも大きいので、PC用のデザインとスマートフォン用のデザインの中間的なデザインが最適です。
タブレット用のデザインをスマートフォン用のデザインに切り替えるブレイクポイントは、一般的に768px~960pxが推奨されます。
この範囲は、多くのタブレットで画面サイズが768px~1024pxであることを考慮すると、タブレットの画面サイズに最適なレイアウトを実現できます。
3:スマートフォン

スマートフォンは、一般的に画面サイズが小さく、ユーザーは片手で操作することが多いです。
そのため、スマートフォン用のデザインは、情報量が少なく、シンプルなデザインが最適です。
スマートフォン用のデザインは、一般的に375px以下の画面サイズに最適化されます。
この範囲は、多くのスマートフォンで画面サイズが375px~414pxであることを考慮すると、スマートフォンに最適なレイアウトを実現できます。
上記は一般的な推奨値であり、Webサイトのコンテンツやターゲットユーザーなどを考慮して、最適なブレイクポイントを設定する必要があります。
ウェブサイトのアクセス解析ツールなどを活用し、ユーザーの利用状況を分析することで、より適切なブレイクポイントを設定することができます。
レスポンシブWebデザインにおける注意点

レスポンシブWebデザインでは、すべてのデバイスに対応しようとすると、表示が崩れてしまう可能性があります。
そのため、すべてのデバイスに対応しようとせず、ターゲットとするデバイスを絞り込み、優先的に対応することが重要です。
例えば、ターゲットユーザーがスマートフォンユーザーが多い場合は、スマートフォン用のデザインを優先的に最適化することが重要です。
また、ブレイクポイントを設定する際は、デザインだけでなく、ユーザー体験も考慮することが重要です。
例えば、スマートフォンで画像が大きく表示されると、読み込み時間が長くなってしまい、ユーザー体験が悪化します。
そのため、スマートフォンでは画像のサイズを小さくしたり、画像の読み込み速度を改善したりする必要があります。
レスポンシブWebデザインでは、ユーザー体験を向上させるために、以下の点に注意する必要があります。
1:画像の最適化

レスポンシブWebデザインでは、デバイスごとに最適な画像サイズを設定することで、画像の読み込み速度を向上させることができます。
画像のサイズが大きいと、特にスマートフォンでは読み込み時間が長くなってしまい、ユーザー体験が悪化します。
そのため、スマートフォンでは画像のサイズを小さくしたり、画像の圧縮率を高くしたりする必要があります。
2:フォントサイズの調整

レスポンシブWebデザインでは、デバイスごとに最適なフォントサイズを設定することで、文字が見やすくなります。
スマートフォンでは、PCよりも文字サイズが小さく表示されるため、フォントサイズを大きく設定する必要があります。
3:レイアウトの調整

レスポンシブWebデザインでは、デバイスごとに最適なレイアウトを設定することで、画面サイズに合わせてデザインを調整することができます。
例えば、スマートフォンでは、PCよりも画面サイズが小さく、表示できる情報量が限られます。
そのため、スマートフォンでは、コンテンツをシンプルにしたり、表示項目を絞ったりする必要があります。
このように、レスポンシブWebデザインでは、ユーザー体験を向上させるために、さまざまな点に注意する必要があります。
しかし、これらの点を注意することで、あらゆるデバイスで快適なWebサイトを提供することができます。
まとめ
本記事では、レスポンシブWebデザインにおけるブレイクポイント設定について解説しました。
レスポンシブWebデザインでは、ブレイクポイントを適切に設定することで、さまざまなデバイスで快適な閲覧体験を提供することができます。
Googleは、モバイルファーストインデックスという、モバイルデバイスでの表示を優先的に評価する仕組みを導入しています。
そのため、モバイルデバイスでの表示を最適化することは、SEO対策において非常に重要です。
レスポンシブWebデザインでは、ユーザー体験を向上させるために、画像の最適化、フォントサイズの調整、レイアウトの調整など、さまざまな点に注意する必要があります。
これらの点を注意することで、あらゆるデバイスで快適なWebサイトを提供することができます。