リターゲティング広告とは?
目次
はじめに
ネットサーフィンをしていてそう思うことはありませんか?
実はそれは偶然ではなく「リターゲティング広告」と呼ばれるインターネット広告かもしれません。もし、同じ広告を見かける頻度が多い場合は、高い確率でリターゲティング広告だといえます。リターゲティング広告はその効果から、近年ではとても人気のあるインターネット広告の1つになりました。
今回の記事では、リターゲティング広告が導入される理由から注意点まで、わかりやすく解説していきたいと思います。
それに加えて、実際にリターゲティングを行うための方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
リターゲティング広告とは以前に興味を抱いたユーザーをターゲットにする広告手法
たとえば、新しいコンテンツを作成する前に「どのようなユーザーに向けてつくるのか」を決めることで、アクセスやコンバージョンを伸ばす可能性を上げることができます。
リターゲティング広告の「リターゲティング」とは英語で「Re-targeting」と書きます。Reは「再」を意味するため、リターゲティング広告とは「再度ターゲティングを行う広告」になります。
パソコンメーカーのリターゲティング広告の例
たとえば、インターネット上で新しいパソコンの購入を考えているユーザーがいるとします。そのユーザーはA社のパソコンが気になり、A社の公式ホームページでパソコンを閲覧していました。一度は購入に至りかけたものの、他社のパソコンも気になったため、そのときは購入に至らず閲覧中のA社のホームページを離脱しました。
そして、その後日のある日、ニュースサイトを閲覧しているとA社のパソコンの広告が出てきました。そして、その広告に載っているパソコンが気に入り、A社の公式ホームページへ再訪問し、パソコンを購入しました。
A社がそのユーザーを逃さないためにニュースサイトに掲載した広告が、リターゲティング広告になります。
このように、一度興味を抱いてくれたユーザーに再びアプローチできるものがリターゲティング広告なのです。
リターゲティング広告が導入される3つの理由
コンバージョン率の向上
パソコンメーカーの場合、パソコンをユーザーに購入してもらうという目的のためにインターネット広告を掲載します。しかし、現実は商品掲載ページを閲覧するだけのウィンドウショッピングでサイトを離脱するユーザーが大半なのです。ECサイトのコンバージョン率は好調時でも10%程度といわれています。つまり、90%のユーザーは購入をせずにサイトを離脱していってしまうというシビアな世界です。
インターネット上で何か商品・サービスを購入する際、他社のECサイトや比較サイト、またはブログなどで情報収集をして考える人は非常に多いです。インターネットショッピングはたっぷり時間がとれますし、参考になる情報を見ることも簡単なため、出会って即購入する人は少ない傾向にあります。気に入った商品を見つけても、情報収集をするために一度作業をストップしたことで、気になった商品を閲覧したことも忘れてしまうケースもあります。
そんなときに、リターゲティング広告を導入していればユーザーに再アプローチをして、取りこぼさずにコンバージョンを獲得することができるのです。
リピーターへのアピール
特に、リターゲティング広告はECサイトとの相性が抜群です。ECサイトで商品を購入する場合は、個人情報など購入者の基本情報を登録しなければいけません。そのため、会員登録を行わなければいけない新規ユーザーの離脱率はどうしても高くなる傾向があります。
一方で、一度商品を購入し会員登録も済ませている既存ユーザーは会員登録のステップをスキップできるため、新規ユーザーよりもコンバージョン率が高くなります。
そのことから、ECサイトではいかに既存ユーザー、つまりリピーターにアピールしていくかが重要になっていきます。リターゲティング広告を使えば、一度商品を購入したユーザーに再び広告を表示させることができるので、リピーターの維持にも効果的です。
数多くの広告媒体で設定可能
リターゲティング広告が使える広告媒体は以下の通りです。
*バナー広告(ディスプレイ広告)
*コンテンツディスカバリー広告
*SNS広告(Facebook,Twitter)
この中で近年、特に注目されているのはソーシャルメディアのSNS広告のリターゲティング設定です。たとえば、Facebookでは実名制SNSという特性をいかして細かい広告配信設定を行うことができます。また利用者数も多いため、コンバージョンにつながるチャンスが多い点もメリットといえます。
リターゲティングの方法
では、実際にリターゲティングを行うためには、どのようにすれば良いのかについて、ここからは紹介していきます。
リターゲティングは、一度サイトを訪れた人に広告を配信するシンプルなものですが、そのサイトを運営している人が広告を配信しているとは限りません。
そのため、「Google広告」や「Yahoo!プロモーション広告」を使用するか、広告代理店を経由して広告配信事業者のシステムを使用する必要があります。
ここからは、広告配信事業者がどのようにして、「サイトに来たことがある人を探し出して、広告を配信しているのか」、リターゲティングを行う仕組みについて説明していきます。
ステップ①サイトにタグを設置する
リターゲティングを行うための最も大切なポイントは、広告配信事業者が「この人はサイトに来たことがあるかどうか」を識別できるようにすることです。
それを識別するためには、リターゲティング用のタグが必要であり、なおかつ、それが各広告配信事業者が提供するものでなくてはなりません。
このタグは対象としたいウェブページ全てに設置します。
タグは命令文のようなものであり、この命令内容は「この人にCookieIDを発行しなさい」といったことが明示されています。
CookieIDとは、ユーザーの情報がそれぞれのブラウザにおいて保存される「Cookie」の仕組み上で、ユーザーごとに振られたIDのことです。
これを利用することによって、ユーザー側にはログイン状態を維持できるメリットがあり、サイト事業者側には訪問者の識別や訪問回数の記録が可能になるメリットがあります。
しかし、同一のユーザーであっても別ブラウザを利用する場合は、異なるCookieIDが付与されるため、別ユーザーであると認識されてしまいます。
ステップ②タグ設置済みのページに来た人の情報を蓄積して、「配信リスト」を作成する
ステップ①で説明したように、タグを設置したページに人が訪れると、そのタグによってCookieIDが発行されます。
このIDによって、広告配信事業者は広告を流すべき人を判別します。
広告配信事業者は、後の広告配信をしやすくするために、このIDを「このサイトの広告用配信リスト」としてまとめて管理します。
このリストの作成は、リストの量がある程度集まってからリスト化することが一般的であるため、少なくとも一ヶ月ほどは待ちます。
そのため、直近に訪れたサイトの広告が配信されるのではなく、少し前に訪れたサイトが再配信されることになっています。
また、CookieIDがあまり集められなかった場合には、広告の配信自体が困難になる場合もあるので、ある程度サイトに人が訪れることが期待できるサイトにタグを設置することが好ましいです。
ステップ③配信リストをもとに、広告配信事業者が広告を配信する
広告の掲載面として用意しているサイトに、配信リスト内にいるCookieIDと一致する人が訪れた時に、広告が表示される仕組みになっています。
フリークエンシーキャップを使い配信頻度に注意する
フリークエンシーキャップとは「同じユーザーに対して広告表示の上限」のことです。フリークエンシーキャップを設定しないと“うっとうしい”というような、ネガティブな印象をユーザーに与えてしまうことがあります。その程度であれば、すぐにフリークエンシーキャップの設定を行うことでイメージ回復が可能なレベルです。しかし、“個人情報が流失しているのではないか?”という不安をユーザーに与えてしまうような最悪なケースにもつながる可能性があります。そのため、リターゲティング広告を利用する際は、フリークエンシーキャップの設定が非常に大切になります。
まとめ
また基本的には、リスティング広告である検索連動型広告よりもクリック単価が低いです。コンバージョンを獲得できる上に、クリック単価も低めに設定されているのは大きな魅力といえるでしょう。しかし、あまりにしつこく同じ広告を表示させることはコンバージョン獲得どころか、ユーザーにネガティブなイメージを与えてしまうことにつながります。フリークエンシーキャップの設定を忘れずに行い、費用対効果が高いリターゲティング広告を活用して、コンバージョンを向上させましょう。
当社では、LP制作を行っています。
内容・構成といった方向性を考えるところからサーバーの設置まで、一貫して請け負っています。
リターゲティング広告を活用しても、コンバージョン率が向上しない場合は、LP制作から見直してみても良いかもしれません。
そのときは、お気軽にご相談ください。